金色のスプーン

わくわくしながら生きていく。

春が始まる

春が始まる。


恥をかくことが嫌だった。
それは昔からそうで、失態を見せたくなかった。
ヒーローはいつだってかっこよくあらねばならない。
みんなに褒められる存在にミスはあってはならない。
そんな思いがどこかにあった。


現実は素晴らしくミスの山だったのだけど。


今日立ち読みした本に、ミスをユーモアに変えろという一文があった。
ミスを笑い話にしてしまうことから話を盛り上げろ、人を味方に付けろという内容だったけれど、私は職場で特にそれが出来ない自覚があった。
買い物の途中自転車を漕ぎ漕ぎ、ぼんやりとそれを考えていた。


不思議なものだ、ずっと知っていたのに、まるでわかってなかった。
私は恥をかくことが嫌だったと。
何とか隠して、格好の良い自分でいたかったと。
でももう無理じゃん?そんなの今更じゃん?
そして悟りが降りてきた。
もう開き直るしかないんじゃね?って。


連鎖は続く。
今日はハウスの子に恥をかくことが嫌だったという話を聞いてもらいたい、そのためにアルコールがほしいという今考えれば情けない理由で(そのときはナイスなアイディアで)立ち寄ったコンビニで、たまたま置いてあった恋愛指南書の、たまたま立ち読み避けの帯が外れていた。
開いてみてたまたま目に飛び込んできた一文。
「『この人じゃなきゃ』は付き合ってる人が言うセリフで、付き合う前の人が言ったら妄想だ」
雷を打たれた。
平たく言って痛いところを付かれた。
その本でいうところの、「自分の幸せを自分で作れない女に支えられても、男が迷惑」だし、「世の中には二種類しかいない。誰とでも幸せになれる人か、誰といても幸せになれない人のどちらか」を問われたら、私は今確実に後者だと思った。

だめやーん!

こんなんじゃ、だめやーん!!!

今私は確実に総一朗くんに縋ってるし、年上の付き合ってない人を引きずっているし、なんていうか、憂鬱のだめだめやーん!!!って、笑えた笑
何かがカチリとハマった気がした。


髭男の新曲作成ドキュメントを観れたのも大きかった。
聡はすごくかっこよかった。
自信のある曲を作っては戻されていた。
なのにまた次の曲も、「気に入ってもらえると思うんだ〜♪」と歌っていた。
良いものを作っているという、自分を信じている気持ちで溢れていた。
そういう聡はすごくかっこよかったんだ。


私も自信を持ちたい。
今のもぞもぞしている自分はずっと気持ちが悪い。居心地が悪いとずっと思っていた。
自分で好きなものを選びたいし、勉強したいし、がんばりたいし笑いたい。
そういう風に生きていきたい。


そうだよ、それがしたかったんだ。


ホメオスタシスがそのうちくるから、落ち着いて。
ゆっくりやろう。
進んでいきたい。
私の春が今始まった。
f:id:kotorinouta1105:20180405014639j:plain